筑波山の山頂付近は涼しく空気がひんやりとしていて、登山で火照った身体が急速に冷えていった。麓では9月下旬だというのに半袖で快適に過ごせるほど高温なのに、3ケ月ぶりに登った筑波山の山頂に吹く冷たい風が印象的であった。

今回挑戦した筑波山登山のコースは、桜川市から登る薬王院コースである。このコースの特徴は、駐車場が40台しかないため登山客が少なく、標高55m地点から出発するため他のコースに比べると長い。

薬王院コースの流れは、つくし湖付近の駐車場から薬王院という寺院を目指す。薬王院を超えるとなだらかな傾斜が続き、関東ふれあい道という一般道に出る。関東ふれあい道からは急な階段を上がっていく。階段を上り終えるとゆるやかな傾斜が続き、山頂まで登っていく行程である。どこの行程も木々に囲まれ、木漏れ日が照らす中を登っていくため、空気がひんやりしていて、澄んでいている。また、登山客が少ないため自分の周辺は静かで、聞こえるのは鳥や虫の鳴き声や自分の呼吸や足音である。





















以上にて薬王院コースの紹介は終わりである。今回は午前9時10分に入山し、午後13時40分に下山が終わった。登山に慣れていない私達にとっては、この行程でも途中息が上がり、15分程度の長い休憩を数回取り、下山し終わった頃には足が棒になっていた。
筑波山登山の良い点は以下にまとめられる。
・アクセスの良さ
つくばエクスプレス線のターミナル駅であるつくば駅から車でした道で45分程度で着く。また土浦駅やつくば駅からバスで行くことができる。
・豊富な設備
登山口付近には、駐車場、飲食店、売店、ホテル、トイレ、ケーブルカーの駅、観光案内所が備わっており、山頂付近にも飲食店やトイレがある。
・一年中登山ができる
標高877mであることから、雪が積もることが少なく、一年中登山を楽しむことができる。特にこれからの季節10月、11月は登山に丁度良い気候になる。
・複数のコースがある
熟練度や所要時間によってコースを選択することができる。薬王院コースは比較的長いコースであるが、短いコースであれば90分で頂上まで行くことができる。
・自然が豊かである
緑に囲まれた中を登っていくことができる。またびっくりするような大木があったり、可愛らしい高山植物を見つけたりすることができる。
以上であるが、その他にも筑波山の良い点は数え切れないほどあるだろう。筑波山に行くのは主に土日になってしまうがいつ行っても、登山客やケーブルカーを利用した観光客で賑わっている。
今回は、薬王院コースを紹介したが、薬王院コースは、登山客や観光客が多い筑波山において静かな登山を楽しめる点が魅力である。登山中は、自分の呼吸に意識を集中させたり、どうやったら疲労を軽減しながら登ったり下ったりできるかを考え、色々な歩き方を試していた。また、時々頭上の木の葉を眺めながら深呼吸をした。そのように周りの人に気を配ることなく自分のペースで登山を心から楽しんでいた。
登山中、こんな魅力的な山の傍で、健康、農業、自然をコンセプトとした宿泊施設を運営できないものかと考えていた。地元の旬の食材を使用した食事を提供し、農業に興味のある人には農業体験をしてもらい、登山が好きであったり、歩くのが得意な人には登山に挑戦してもらう。そんな風にして健康でいられることの喜びや自然の存在のありがたみを一緒に共有する機会があったらどれほど素晴らしいことであろうか。そして、田舎暮らしの魅力や自分で食べ物を作る大切さや筑波山の良さを伝えることができたら私も社会に貢献できるのではないかと思っていた。
まずは筑波山登山の魅力が伝わったら嬉しく思う。
9月29日 大箸








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